劇団猿面劇団猿面第20回公演 劇場風景

STAGE20

「星影さやかにさやか」
2019年10月13日

↓ END


猿とオリオン

いらっしゃいませ。

このページでは、2019年10月公演の小屋入りから公演当日の様子をお届けします。
第20回公演は、台風の影響で日曜日一回のみの公演でした。
「星影さやかにさやか」は、次回、第21回に再演致しますので、作品の詳細や舞台写真は第21回公演劇場風景に掲載致します。
「星影さやかにさやか」はこれまでと同様に、大切につくった芝居であり、第20回公演は猿面の足跡のひとつです。劇場風景は一部しかお届けできませんが、猿面の記録として風景を残しましたので、どうぞごゆっくりご覧下さい。

仕込み風景 公演ウラ話 公演後記


仕込み風景

10月8日 小屋入り

仕込み初日は、大道具作りでした。
参加メンバーは、演出シノダ、舞台監督、代表、シズカさん、野上でした。
前回公演で、道具作りを手伝ってくれたT君は、この日は学校があるため、不参加でした。
てっきりT君が来てくれると思っていた舞台監督と野上。貴重な戦力であるT君が来られないと知ると、
「授業休んじゃえばいいのに。休んでも大丈夫な授業じゃないの?」と、人様の息子さんの授業をサボらせたがるいけない大人の二人。
サボらずちゃんと授業を受けたT君は、公演当日の受付やバラシを手伝ってくれました。

今回は、猿面にしては珍しく大掛かりなセットを作りました。
T君不在のため、いつもは細かい手仕事担当の野上がノコギリを手に木材をギコギコ。
なんと、シズカさんまでノコギリをギコギコ。シズカさんは持ち前の「曲がった事は大嫌い」精神を見込まれ、木材を測り、印を付ける作業も任されました。
ノコギリがすっかり楽しくなってしまった野上。
楽しさを満喫した結果、勢い余って切っちゃいけない所まで切っちゃって、舞台監督にお直しをお願いする場面もありました。
猿面自慢の舞台監督は大工仕事もお手の物なので、揃った木材をさっさと組み立ててくれて、立派な大道具が出来上がりました。

木材以外にも、毎年使用しているプラダンも随所で使われました。
過去の公演で余ったものや、転用できるものを工夫して配置。
ケチではありませんが、材料を無駄にしない猿面。余計なゴミも出したくないので、今後も使い回せるように考えながら、一度購入した材料はしつこく大事に使っています。


仕込み初日

代表も真剣に何やら作業中です。
代表は小屋入りすると、毎公演の事ですが、首からメモ帳をぶら下げています。
連絡事項や、やらなければならない事、公演終了後のバラシの時にやる事などなど忘れてはいけない事をその都度書き込んでいます。

小屋入りしてから現地の状況次第で、「これ、どうしようか」という事があるのが常です。自分達が思い描いた舞台をつくるために、そうした諸々の事を一つずつやっつけて行きます。
事あるごとに劇場の事務所へ行き、調整してくるのは我らが代表です。
「最近物忘れが・・・」と、野上にいじられていますが、このメモ帳があれば大丈夫。今回も任務を遂行した代表でした。

仕込み初日

仕込み初日は、暑い一日でした。
劇場内もかなり暑かったため、搬入口を開けて、風を入れながら作業しました。
これまでの仕込み日は、冷え対策をして臨んで来ましたが、今年は寒さとは無縁でした。

女性陣は半袖、野上に至ってはご覧の通りの姿でした。
野上は、ノコギリ作業で代謝を促されたのか、この格好でも暑がっていました。
こんなに暑かった仕込み日はかつてありませんでした。

ひたすら大道具作りをし、予定の作業は順調に進みました。
この日、作る予定だった物はすべて作り終え、特に今回の芝居で重要だった木製大道具の出来栄えには一同大満足でした。
皆で知恵を出し合い、汗まみれで頑張った甲斐あって、当初のプラン以上の舞台セットが出来上がりました。


10月10日 照明・音響 仕込み

この日は、照明の仕込みを中心に行いました。
例年通り、お世話になる舞台を掃除してから作業を開始しました。舞台上はもちろん、舞台裏の床も隅々まで雑巾がけし、照明器具のホコリも拭き取りました。
代表・野上のいつものコンビでサスペンションライトを準備し、ショーコは必要なコンセント類を整え、照明親分のシズカさんが調光卓を準備。Nanaさんも来てくれ、照明の仕込みに慣れているメンバー達が揃ったので作業は快調でした。

例によって、代表・野上コンビの作業はコント仕立てで進みました。
息は合っているはずですが、話が食い違う事がしばしばの二人。
代表が資料を見ながら指示を出し、野上が言う通りにサスを吊るのですが、代表の指示はチョコチョコ迷走します。
「どっち?この凸(サスの種類)、どこに吊るの?」と、惑わされる野上。
「こっち、こっち。あれ?違った、」と、代表。
「え~、違うの~?」と、野上。
「すみません、こっちです。(なぜか敬語)え?ちょっと待って違うかも」と、代表。
サスをやっている時の二人の会話は、大体いつもこんな感じです。
合理主義でめんどくさがりの野上は毎回このやり取りに辟易し、「ストレス軽減チョコレート」を欲します。この日もお昼ごはんを買いに行った時に忘れずに購入。お薬のように摂取していました。

今回は、際どい所に当てる照明がいくつかありました。
狙って当てるのは難しいと思われる照明でしたが、この日は野上の腕が冴えわたり、ドンピシャで当てる事ができました。
自分で「天才だ!」と言ってみたら、皆からも「天才だよ!!」と、ほめてもらって無邪気に喜ぶお目出たい野上でした。

ライトのセッティングを終えたら、照明親分シズカさんと演出シノダの大仕事が始まります。
シーンごとの照明をシノダの指示で決めていきます。
”星影”のタイトル通り、夜の照明が多かった今回。
いかに夜の雰囲気や星空を表現するか、いろいろ試し、理想の照明に近づけました。
芝居の色合いを決める大事な作業なので、集中力を要し、神経を使いますが、脚本上の想像だけだった世界を現実のものにする醍醐味を味わえる作業でもあります。
演出家とは事前に打ち合わせていますが、彼が当日何を言い出すかわからないので、それに備えてあの手この手のプランを練って来るシズカさん。
毎回、手間暇がかかる明かり作りですが、彼女も物語のための美しい照明を作り上げるのを楽しんでいます。


10月11日 場当たり・ゲネプロ・会場受付準備

翌、11日の朝の風景です。
この日は朝から怪しい雲行きです。台風19号の接近が本格的に心配される状況でした。

時間を追うごとに台風の情報は楽観視出来ないものになっていきました。
準備を重ね、丁寧に仕込んで仕上げた舞台です。芝居に関しては今年一月以降、稽古を続けてきました。中止は避けたいと誰もが思っていましたが、安全を考えればそうも言っていられませんでした。この前の台風15号では千葉県内で大きな被害があったばかりです。
15号によって生活を脅かされるような深刻な被害を受けた者は劇団内にはいませんでしたが、あの時の台風の凄まじさは団員達も体験しました。19号は15号以上の勢力だと言われ、県内で被災された方々が多かった事を思えば、再び”災害”とならないように、何よりそれを強く願うようになりました。

この朝の時点で”12日夜に台風通過”という情報でしたので、12日の夜公演を中止する事に決めました。
土曜日の昼と日曜が公演出来ると思えば、希望が持てました。受付リーダーのマツも朝から来てくれましたし、何はともあれ公演出来る事を信じて、準備に取り掛かる一同でした。


久里子さんもこの日は仕込みに参加してくれました。久里子さんは、お仕事が忙しいため、今回は稽古に参加できませんでしたが、この日は、忙しい合間を縫ってお手伝いに来てくれました。マツと一緒に看板を準備してくれました。
今年もMASAHIKOさんが公演用の看板シートを作ってくださいました!
土曜日は強風で飛ばされてしまう危険があるので、外に出す事は出来ませんでしたが、いつもながら猿面には身に余る立派な看板が出来上がりました。

前日までの仕込みが順調だったので、例年よりも早い時間に場当たりが出来ました。
音響関係の準備も整ったところで、ゲネを開始しました。いつもなら、ゲネの開始時間ももっと遅いので劇場退出は夜9時ギリギリになるところですが、今回はゲネを終えてもまだ時間が余っていました。シノダの指示で若干の修正をして、この日は早目の解散となりました。


公演ウラ話

10月12日 朝

土曜日、本来なら初日だった朝の風景です。
団員達が劇場へ向かう時間帯に市内で停電がありました。移動中、信号が消えている所もありました。劇場も一時停電していたとの事でした。
安全を最優先に、土曜日の公演はすべて休演する事にしました。
この時は、その後の被害の大きさを知る由もない猿面達です。団員達はすぐに帰宅となり、公演中止をホームページでお知らせする事になりました。


10月13日 初日で楽日

青空が広がりました。
台風通過後の爪痕の惨さからすれば、この青空をただ喜ぶわけには行きませんが、この日、猿面の芝居を観るために駆けつけて下さる方々のために、やるべき事をやる。そういう一日が始まりました。
一回だけしか公演出来ない。ではなく、一回だけでも公演出来る。
その価値を重く受け止めた一同でした。

例年なら、日曜日の朝は余裕があるのですが、今回は集合してすぐにゲネを開始しました。
ゲネを終え次第、本番への準備となりましたので、動画版劇場風景の撮影は出来ませんでした。動画版の劇場風景は、第21回の公演後にお届けします。


13:30開演

「星影さやかにさやか」 開演


色々心配もあったこの日の公演でしたが、たくさんのお客様にご来場頂き、団員一同、感謝の気持ちでいっぱいでした!
本当にありがとうございました!!

猿面の公演を楽しみに待っていて下さった方、遠方からや電車が動くのを待ってお越し下さった方もいらっしゃいました。

この日は、気温が上昇し、真夏のような暑さでした。いつもは寒さしのぎにカイロをご用意するほどですから、冷房を入れての公演は猿面としてはかなり珍しいです。

看板も表に出し、お客様をお迎えです。

看板用シートを作って下さったMASAHIKOさんは、今回の公演を観る事が叶わず(土曜日に心配して来てくれましたが、日曜日はスケジュールが合いませんでした)、猿面としても残念でした。
来年、猿面サポーターのMASAHIKOさんにこの芝居を観て貰える事を、団員一同心待ちにしています!


今回もベテランの受付穣達。そして、T君と、ここ数年お手伝いしてくれている未成年男子(未成年なのでモザイクです)も受付を手伝ってくれました!
お手伝いもしつつ、観劇もしてくれた男子チーム。若さ溢れる二人は、この芝居を観て、何を感じてくれたのでしょう。

毎公演、本当にありがたい事に、ほとんどのお客様がアンケートを書いてくださいます。
今回もたくさんのご感想を頂きました!
多くのお客様からご好評や応援を頂きまして、団員一同しっかりと受け止めました。
「一度だけの公演ではもったいない」と、いうお言葉も頂戴しまして、来年の再演へ向かう猿面にとって大きな励みになっています!


音響 ショーコ

今回は、音響オペとして活躍したショーコ。
劇場で使用する機器は稽古場とはまったく違いますが、音響の経験は多いショーコなので問題なく使いこなしました。

この芝居の稽古開始当初から、ほとんどの稽古に参加してきたショーコ。
星影さやかにさやかの世界を、役者達に寄り添いながら、一緒に作ってきました。

芝居を愛するショーコは、常に献身的です。音響の仕事の合間には、野上の着替えを手伝ったり、舞台袖で役者が移動しやすいように気を配ったりします。
稽古期間中も役者と一緒にベストを探ります。
ショーコの客観的な目は、お客様の目として、シノダも参考にしています。


照明 Nanaさん

照明さんのNanaさん。照明親分のシズカさんとの風景です。

耳の良いNanaさんは、音楽に合わせて照明を変化させるのが得意です。

演出シノダは「Nanaちゃんだから大丈夫!曲のこの音でカットイン!」と、遠慮のかけらもなく無理難題を出してきますが、Nanaさんは正確にやってのけます。
今回もシノダが大満足の仕事をしてくれました。

猿面を愛し、作品のためにこだわりを持って光を操ってくれるNanaさん。
だいぶ大人になりましたが、小さい頃から猿面を手伝ってきてくれた可愛いNanaちゃんは、猿面の永遠のアイドルです。


役者達 三人

ゆかり役のシズカさん。いつも以上に愛着を持ってこの役に向き合っています。
楽しみながら、悩みながらゆかりを演じています。

演技全般に関しても、見返したり、探ったり、貪欲な向上心で自身の開拓に挑戦中です。

小屋入り後のゲネを見たシノダから指摘を受け、土壇場で新たな発見をしたシズカさん。
また一年、ゆかりと向き合って、さらに発見を重ねることでしょう。

えいこ役の代表。
シノダから求められ、自身も求め続ける佇まいを目指し続けている代表。
今回も代表の皮をひと皮剥きたいシノダからしこたまダメ出しされました。
いつも役に対して真っ直ぐな代表。真っ直ぐ故に壁にぶち当たります。
また一年、壁をよじ登り、目指すえいこに近づくことでしょう。

じろう役の野上
この芝居は真冬の設定なのに、稽古でも本番でも、しとどの汗に濡れていた野上。
じろうは、シノダが野上の個性を拾って生みました。
野上はじろうについて、地のままでやれる人物でありながら、人間性は到底及ばないと思っています。
また一年、自身とじろうを重ねる日々が続くことでしょう。


バラシ直前の記念撮影
今回も若者達がバラシに参加してくれました!ありがとうございます!!(二十歳以下はモザイクです) そして写真には写っていらっしゃいませんが、英友会有志劇団さんの方々もバラシにご協力くださいました!!ありがとうございました!11月公演の成功をお祈りしております!

2019.10.13 15:47


公演後記

【出演者】

ゆかり★芝崎シズカ

芝崎シズカ

「星影さやかにさやか」という芝居は、ゆかり という人は、
私を惹きつける魅力の詰まった芝居、人物でした。
本番が近付く毎に、寂しくて仕方なくなるくらいに、私はこの作品、この役が大好きになりました。
もっともっと、この芝居の世界を作りたい。
もっともっと、ゆかりとしてこの世界に立っていたい。
もっともっと。もっともっと。

第21回公演で、もう一度「星影さやかにさやか」を上演できる事になりました。
もっともっと、と望んだ私は、あと一年、ゆかりとしてあの世界に立つ機会をもらいました。
ならば、あと一年、大切に、大切に、両手で抱くようにゆかりを演じていこう。
あの優しい世界で、ゆかりとして息衝くことができるように。
もっともっと、の貪欲さをもって。

今回ご来場いただいたお客様、エールを送ってくださった皆様、今公演に携わってくれた全ての人に、
どんな言葉を以ても表しきれない感謝をこめて、
ありがとうございました!  

2019.10.23


えいこ★田中綾子(劇団代表)

田中綾子

ここのところ、今まででは考えられないような天災が続きました。
被害に遭われた方々の、一日でも早い回復を祈っています。

猿面公演は台風の影響で、日曜日一回のみとなりましたが、たくさんのお客様に足を運んでいただきました。
こんな状況でも公演するにあたりお力添えいただきました方々、心配や応援で連絡してくださった方々。
皆様、本当にありがとうございました。 突然の事で、公演情報を周知することが出来ずご迷惑をおかけしました。すみませんでした。

抽選で公演日が一ヶ月早まってから、何かというと、だから10月になったんだと自分に言い聞かせていました。
しかしながらこの台風、公演する事を妨げられているとしか思えませんでした。
なんとか一回は公演できたものの、私は猿面の役者として足りませんでした。
しのだ氏は常常、役として舞台で生きるということを話してくれます。
この3人ならそれができるとも言ってくれていたのに。

今回のことを糧にして、次の公演まで稽古していきます。
すぐ出来ることではありませんが、一度観ていただいたお客様にも、楽しんでいただけるように。
この作品と、この役ともう一度向き合えることを肝に銘じて。

また来年の秋、皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
(秋公演を予定していますが、抽選結果によって変更になる場合があります。)

2019.10.26


じろう★野上竜司

野上竜司

「新しい幸せに近づいているかもしれないから」

星影さやかにさやか予告動画の字幕の一文です。
この物語の中身に限らず、猿面のことだけに限らず、このくだりの通りであって欲しいと願っています。

ありがとうございました。心の底から御礼申し上げます。
ですが、それだけでは伝えきれない思いを抱えています。
今、伝えきれそうにないこの胸の奥のものを、次回の「星影さやかにさやか」に籠めます。また劇場で。お待ちしております。

2019.10.24


【スタッフ】

照明★Nana

Nana

お足元の悪い中ご来場頂き、ありがとうございました。
また来年、さらにパワーアップした星影をお見せできるのを楽しみにしています。

2019.10.26


音響★山田しょうこ

山田しょうこ

終わった今、目に浮かぶのは 部屋の様子、役者の姿、照明の色…。
今回は一回だけの公演になってしまい とても残念だけど、楽しかった。もちろん反省もたくさんあるけど、全部が 楽しかった。

2019.10.23


脚本・演出 しのだ 冬吾

令和元年台風19号により被災された方々に、衷心よりお見舞い申し上げます。当たり前だった生活を奪われた恐ろしさ、困難は如何ばかりかと想像するにも追いつかず、早く安心できる暮らしが戻るよう、祈ることしかできません。

第20回公演は猿面にとって忘れられない公演になりました。
10月13日一度きりの公演となりましたが、ご来場いただきました皆さま、まことにありがとうございます。
13日は、鉄道も運休しており、各地の被害を思えば不安が残る朝でした。
まだ混乱もある中、お客さまは果たして何人いらっしゃるのか、誰もお見えになれないのではないか、という予想もしましたが、お一人でも来てくださったら、その方に向けて精いっぱいやるだけだ、と、思っていました。ところが、開演直前には、たくさんのお客さまが客席を埋めてくださいました。思いがけない光景に、感謝はもちろんのこと、驚きと恐縮、嬉しさや安堵など、様々な思いが湧き上がりました。そして、お越しくださった皆さまにお見せすべきは、今日、今この時にしか出来ない芝居だ。と、強く思いました。

僕は、本番直前の舞台袖で、「被災され、大変な思いをさせられている人たちがいるなかで、団員みんなが無事に今日を迎えられ、こんなにもたくさんのお客さまが来てくださり、この芝居の幕を開けることができる。これがどれほどありがたく、恵まれていることか。それを心に置いてやってくれればいい。もうそれだけでいい。」と、役者とスタッフに伝えました。
これまでも、つくりたい芝居をつくり、観ていただけるというのは決して当たり前ではなく貴重なことだと心得て活動してきましたが、この公演によって、その重みを具体的に痛感しました。

ご来場くださった皆さまのお力によって、第20回公演を成立させることができました。
しかも、あの状況下における最良の形にしていただきました。心より厚く御礼申し上げます。
そして、応援やご協力をいただきました皆さま、ありがとうございました。異例とも言える今回の公演は、お客さまや関わってくださった方々によって、僕らにとって特別なものになりました。

12日土曜日の公演中止を余儀なくされるだろうと予想した時から、再演することを考えていました。
”再演”と表現していますが、僕のなかでは、”追加公演”のつもりでいます。
第20回公演は終了しましたが、「星影さやかにさやか」はまだ終わっていません。
「これぞ、猿面。」
と感じてもらえることを目指して生み、育ててきた作品です。このまま終わるわけにはいかない。と、11日のゲネを見ながら思っていました。解決策は、再び上演することしかありませんでした。
自然の猛威には抗いようがありませんが、この作品を”台風によって休演せざるを得なかった残念な作品”にしないために、非力な人間である僕らにだって出来ることはあります。

「星影さやかにさやか」は、第20回公演で幕を開け、第21回公演で幕を下ろします。
また一年、この世界と向き合い、倍の準備を重ね、倍の思いを詰め込むことができます。
結果、この作品をどこまで伸ばせるのか、まだ僕にもわかりませんが、新たに得た時間を無駄にすることはありません。
次の第21回公演で、今公演のお礼の気持ちを表せるように、そして、より多くの方にこの世界をしっかりお届けすることを目指して、一同力を尽くします。

第20回公演を経て、一層さやかに輝かせる第21回公演「星影さやかにさやか」へのご来場を、
心よりお待ち申し上げております。

しのだ サイン
2019.10.23


最後までご覧頂きましてありがとうございました!

次回も「星影さやかにさやか」でお待ちしております!!
劇団猿面一同


仕込み風景公演裏話公演後記

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